2007年08月31日

トスカニーニ・ボックス

貧乏人なもので、クラシックの廉価盤が大好きである。これは、トスカニーニのNBC交響楽団との録音を集めた10枚組1980円の超廉価盤である。
いきなり話が変わるが、最近は、テレビの純お笑い番組は、ほぼ壊滅状態である。私が今見ているのはダウンタウンの「ガキの使いじゃあらへんで」と、スカパーのガオラで流れている関西ローカルの「明石家電視台」だけである。後者は知らない人も多いだろうが、お笑い道場的な番組で、さんまを司会に、レギュラーに間寛平、村上ショージ、ゲストに、松尾ばんない、雨上がり決死隊、中川家、なぜか若槻千夏でおりなすお笑い原風景的なプログラムだ。
他には、オセロ松島と鶴瓶がやっている「キラキラアフロ」も一時期見ていたが飽きた。そもそも、私が史上最高のお笑い番組だったと思うのは、鶴瓶と上岡龍太郎がやっていた「パペポ」である。そういえば、鶴瓶が俳優をゲストに迎えての完全即興ドラマ「スジナシ」も、お笑い番組ではないが好きだ。鶴瓶マニアで、年末にやっている「朝まで生鶴瓶」もチェックしているし、青山円形劇場の「鶴瓶噺」も見に行ったことがある。
他に好きなのは、正統派シチュエーションコントのアンジャッシュとか、バナナマンの初期のコントとかかなあ。
「ガキ」の名物企画に、「ハイテンショングランプリ」というのがあって、芸人たちがただひたすらテンションの高さを競い合うというのがある。ココリコ遠藤の「愛ほほほーい」で、白のブリーフ一丁で「ほほほーい、ほほホーい」と自分のホッペタを叩きまくりながら、珍妙に踊り狂うのは、もう理屈抜きの面白さだ。
で、なぜ、こんなことを書いたかというと、もしクラシック指揮者「ハイテンショングランプリ」を開催したら、トスカニーニはダントツで優勝だと思うからである。これが言いたかっただけ。
もともと、私はトスカニーニがそんなに好きじゃなく、偉大さが分かったのはごく最近のことである。元々、ドイツ系の指揮者が好みなので、トスカニーニは、あまりにそっけなさ過ぎて、味気ないなどと思っていたのだ。勿論、私に聴く耳が全くなかったからに過ぎない。やっと、イタリア的カンタービレの澄明さとか、混じりけのない純捨なエネルギーに満ちた造形美とかが、いまさらながら分かってきただけである。
このボックスにも一部収められているが、意外にもワグナーとかが本当に素晴らしい。ドイツ的作曲家ワグナーという先入観さえ捨てれば、トスカニーニの、完璧な造形と熱狂が、いかにワグナーにピッタリで、ワグナー的旋律を俗気無しに歌わせるのに、いかに適した指揮者なのかが分かる。ワルキューレなどの勇壮なのは勿論、ローエングリン序曲での混じりけのない憧れにもため息が出る。ワグナーにかぎらず、どの国の作曲家をやっても、完璧なのだ。
でも、やっぱりイタリア物のよさといったら、もう言葉を失う。このボックスにも、ロッシーニ、ヴェルディの序曲集が入っているが、どれだけすごいかといったら・・。学校の運動会では、ウィリアムテルのトスカニーニ盤を使えば、誰もが普段より速く走れそうだ。そして「運命の力」、ココリコ遠藤にも負けないハイテンションぶりで、たたみかけるように盛り上げられると、もう笑うしかない。人は、あまりにすごいものに接すると笑い出す生き物なのである。
そういえば、廉価盤といえば、一時期タワーレコードなどで「ミケランジェリ・ボックス」もバカ売れしたらしい。これも、10枚組2000円程度だ。ドビュッシーの「映像」のライブとかだけでもうおなかいっぱいだ。ただ、中には、とんでもライブも入っていて、バッハのシャコンヌをピアノ編曲したのをライブ演奏している。これがミケランジェリなの、というくらい、曲が進むにつれて自分が抑えられないように盛り上がっていき、どうかしてしまったかのように弾きまくっている。
posted by rukert | Comment(0) | TrackBack(0) | クラシック
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/53441732

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。