2007年07月23日

矢野顕子「ホームガール・ジャーニー」

矢野顕子のピアノ弾き語りを知ったのは、BSの番組でミノ・シレルとのデュオをたまたま見かけた時だ。ミノ・シレルは、マイルス・デーヴィスとも共演していた、とても音のセンスの鋭いパーカッショニストである。本当に良かった。二人が、音でひそやかに内密で濃厚な対話をしていた、ちょっと品のない言い方をすると「やってた」。
矢野自身も言っていたが、彼女にとってはピアノは自分の体の一部なのだ。キース・ジャレットのピアノソロのように、個人的な身体の癖などがそのまま出てしまうような作り物でない完全に自分のものになっているピアノ。
ピアノ弾き語りアルバムとしては「ピアノ・ナイトリー」「出前コンサート」、この「ホームガール・ジャーニー」などがある。ここでは奥田民生の「さすらい」のカバーがなんと言っても聴きものだ。
他に、糸井重里が詩を書いている「ニットキャップマン」もいい。糸井については、例のパルコがウディ・アレンを使った「おいしい生活」が有名だが、本当にクリエーターとして才能があるのかなどと軽く見たりしていた。とんでもない、糸井は本物だ、言葉のちょっとしたニュアンスに対する感覚が、実に繊細で力強い。ダウンタウンのガキの使いの釣り選手権では、毎回「C級コピーライター」とか言われているけどね。「出前コンサート」に入っている「ふりむけばカエル」もまごうことなき傑作である。私と同じく糸井をちょっと馬鹿にしたりしている人は、即聴くべし。
posted by rukert | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽
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