2011年03月08日

山田洋次監督「男はつらいよ 噂の寅次郎」第22作メモ



大原麗子登場。やはり、名マドンナの一人である。

「寅の夢」は寅観音地蔵菩薩の巻。お地蔵様の顔も、ちゃんと四角い。吉田義夫は善人役だが、やっぱり強烈な存在感。寅が最後にいらずらっぽく笑うのがいい。

「江戸川オープニングサイレントコメディ」は、画家の津嘉山正種を寅が邪魔してやはり大騒動になって、寅が逃げさるパターン。津嘉山正種も本編に出るまで随分下積みを重ねた(笑)。でも、おいしい役だけど。

墓を間違えても、御前様が平気で大真面目でやりなおすのがおかしい。

旅の雲水の大滝秀治が寅に「女難の相がある。」というのに対する答がいい。「分かっております。物心ついた頃から、そのことで苦しみぬいております。」。なんという的確な自己認識。

大滝秀治は最後にもチラッと再登場する。「女難」が避けられなかった後で(笑)。

志村喬が三回目の登場。今回は最初からニコニコして登場。相変らずとぼけたいい味を出している。寅と芸者遊びをして「まいったな。」「大人物は反省して去ったか。」あの言い方。

寅が芸者に、面白い場所があるといわれて。嬉しそうに「どこどこどこ」。子供か。

大原麗子は本当に独特の良さですね。あの声、喋り方。美しくてかわいくて色っぽいのを全部両立している珍しいタイプ。

博が「たまには兄さんのお株を奪って恋でもしますか、ワッハッハ」が笑える。

寅が社長に対して「この手の人物とは、つきあわない方がいいんじゃないか。人間が堕落する」という顔と言い方のおかしさ。

「寅のアリア」で志村喬から聞いた今昔物語の話を再現するのだが、細かいところを脚色していてじつにうまい。いい出来のアリア。

おばちゃんにおいちゃんが吹っ飛ばされる。確かにすごい体格差だ。


大原麗子に寅が出会った際の凝固っぷり、照れの表情ががすごい。この辺まで来ると、完全に古典的形式感が出てくる。


寅が大原麗子が救急車を呼んだといわれた際の変貌っぷり芸。「いたんですか」といって、一応は体裁をつくろうために無理に怒り顔をするのが異常におかしい顔芸。
そして、「よく気がついてくれましたね。オレ。前からいっぺん乗りたいと思っていたの。救急車。」よくしゃあしゃあと言います。

というわけで、下宿に帰った大原麗子が、外を通る救急車の音を聞いて笑うのももっともである。かわいい。

寅に弁当をのぞきこまれて「みないでっ」と甘えた感じで言うのは実に大原麗子調。こういうのは彼女にしか出来ない。

大原麗子の夫との別居を聞いた際の、思わず出る嬉しそうな顔の直後に無理しかめつらする顔芸。この回は渥美清の顔芸が冴え渡る。

大原麗子に「今日から姓が変わったの。」といわれて寅が「へーどーして」「そりゃよかったね」というのは、いくらなんでも寅のレベルを低く設定しすぎである(笑)。

そして、大原麗子が「寅さん、わたし泣きそう」というのも、実に大原麗子調である。

大原麗子の「寅さん、もてるのね。」も大原麗子調。何を言っても大原麗子調になってしまう。

以前「電線音頭」が出てきたが、この作品では満男が「みじめ」。小松政夫や伊東四郎を「男はつらいよ」に出せばよかったのに。

寅が「この年になると楽しいことなんて何もないし。」というのは、志村喬のパクリ。お得意のパターン。

大原麗子が「わたし、寅さん好きよ」と言われた渥美清の絶妙な後姿。そして。おぱちゃんが「なんであの人、あんなこといっちゃったんだろう。」さくら「よっぽど嬉しかったのね、今日の食事」というりも、冷静に考えると、かなりひどい。

トランクから下着がこぼれて、大原麗子「寅さん、みちゃいやっ」。大原麗子調もいいところだけど、山田監督も随分大原麗子にこういうのを喜んで?言わせてますね(笑)。

寅のライバルの室田日出男にマドンナが奪われるパターン。なおかつ、寅に室田を追えとマドンナに「早く、いってやんなよ。」と言わす残酷パターン。

大原麗子が、室田をすぐに追わずに、寅のことを気にして「明日の朝、まくたね。」というのがなんとなく女らしくていい。もう来なかったのかもしれないが。随分、大原麗子マドンナはいいイメージで描かれている。

最後にSLが走る。初期によく出てきたけど、まだこの時代にも田舎では走っていたんですね。
posted by rukert | Comment(2) | TrackBack(0) | 男はつらいよ
この記事へのコメント
大原麗子さん 渥美清さん 2大スター競演
男はつらいよ 懐かしいですね。映画同好会(名前検討中。
Posted by 村石太マン
ブログを完全に放置していたので表示承認など完全に遅れて失礼しました。

大原麗子さん、かわいいですよね。
Posted by rukert
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