2011年03月07日

山田洋次監督「男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく」第21作メモ



「寅の夢」は「未知との遭遇」バージョン。最もワルノリした一本である。いきなり寅が宇宙人に。まぁ、ある意味寅は地球人離れした心の美しさですからね。そして、源ちゃんがかぶりものをしないまま猿の惑星だというひどいギャグ。さらには、博と社長の舞台裏ネタまで。UFOの型が寅の帽子。さくらまで「本当に飛んでいけるのかなにぁ」と。心配するの、そこかい。で、起きたらピンクレディのUFOが流れていると。そんな時代なのですね。

「江戸川オープニングサイレントコメディ」は、寅がシャッターを押そうとして人につまずくのをきっかけに大騒動に発展する篇。夢といい、かなりドタバタコメディ色が強い。

何となく気になる、旅一座の大空まゆみ、岡本茉利は武田鉄矢を降る女の役。二人が全く水と油の個性でおかしい。演技が全然噛み合ってないし。

木の実ナナは木の実ナナである。演技するというより、ほぼそのまんま。あのド派手な顔とはちきれるような明るさ。やはり得がたいキャラクターである。踊りを披露するわけだが、さすがにスタイルが抜群ですね。

寅の手紙で「ついしん」を「おいしん」と間違える細かいギャグ。

さくらはまた寅の金の支払いのために旅へ。倍賞千恵子がバスに黙って乗る横顔がいい。私の好きなさくらの旅のシーンである。

パチンコ屋で寅の横に座ってすごい存在感だった杉山とく子が、その演技を認められて?
武田鉄矢の母親役で登場。

寅が改心したという長い長い念入りなフリがあって、
木の実ナナが登場して寅が放心して黙ってついてっぃて一気にダメになる見事な本(笑)。

寅と幼馴染という八千草薫パターンで寅を「おにいちゃん」と呼ぶが、今回は本当に純粋な幼馴染で寅を全く男としては見ていないというパターン。

おいちゃんが社長に「寅はおまえの楽しみのために失恋しているわけじゃねえ」とか大真面目に言うのが妙におかしい。

木の実ナナに結婚話を打ち明けられて、さくらが「やっぱり」というのがおかしい。寅のことを考えてなんとも言えない表情をしてね。

竜雷太わかっ。それにしても木の実ナナは本当に感情が自然に発露する感じでいいですねぇ。

今回の寅は、マドンナと恋人の雨の中のラブシーンを見せ付けられる。結構残酷なパターンだ。

木の実ナナの家に止まらないことだけは博もおいちゃんも全面信頼している。寅の純情がこのあたりから明確になってくる。

寅の「オレだったら踊り子をやめさせるようなことはしねぇ」といいきるのが泣かせますねぇ。

ダンサーが武田鉄矢を振る際に「きれいな思い出にしようね」というのは、岡本茉利と同じセリフ。忘れた頃に。お得意の脚本パターンである。
posted by rukert | Comment(0) | TrackBack(0) | 男はつらいよ
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