2011年01月26日

成瀬巳喜男「女が階段を上る時」メモ



1960年の作品。モノクロ。
高峰秀子が銀座のママを演じて、そこを行きかう人間模様を高峰を中心にして描いた作品。成瀬映画は、この60年辺りからは現代ものになってきて、それまでの芸術的な成瀬映画とは別ものだと割り切って見たほうがいいのかもしれない。とにかく、オールスターキャストで、それぞれの役者の個性を楽しめる作品てせある。
バーのホステスでは団令子の甘えた、ちゃっかりした女性ぶり。ある種の怪演ぶりだ。ウィキを見たら「椿三十郎」にも出ていたらしい。そうだっけ。
女の世界で、バーのホステスが多数出てくるが、成瀬映画なのに、なぜか男性陣が印象に残る映画だ。まぁ、全員が高峰秀子を狙って争うという設定なので自然とそうなるか。
小沢栄太郎の堂に入った悪漢ぶり、いつまでたっても女性が大好きなおじいさんがハマっている中村鴈治郎、そして仲代達矢は、ここでも若くて鋭角的でギラギラしているのだ。
しかし、加東大介にはすっかり私まで騙された。高峰の亡夫が、太っていて人間がいいという丁寧なネタフリつきで、してやられた。そして、加東大介も、すっかり自分でも勘違いしてなりきっているのだ。そうだよな、成瀬映画でそんなハッピーエンドのわけがない。
森雅之と高峰秀子が愛し合うシーンは、当然「浮雲」を連想してしまう。そのせいなのか、この二人の場合、なぜか演技でなく本当に愛しあっているのではないかという雰囲気が画面からにじみ出る。要するに二人とも偉大な役者だったということなのだけろうが、やはり相性のよさのようなものもあったのではないかと思う。
posted by rukert | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画
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